日本語での学術名が「刺激惹起性多能性獲得細胞」と呼ばれる「STAP細胞」というのは英語の「Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency cells」の略で
Stimulus=刺激を
Triggered=きっかけにして(惹起性)
Pluripotency=多能性を
Acquisition=獲得した
cells=細胞
という意味だそうで、私自身は生物学の専門家でもなんでもないので、STAP細胞と呼ばれたものに、本当にPluripotency=多能性、万能性があったかどうかは、最近、STAP騒動に関心を持ったばかりの私にはなんとも言えないと言うのが、実際のところですが、
ただ、その研究方向を全て無意味とするのは、また、これは、これで、それこそ無意味極まりないと思うんですよね。
科学として、数学や物理学ほどの基盤も定式化もされていない現在の未熟な生物学で、Natureに発表された方法を否定する事は出来ても、「STAP細胞は存在しない」と証明する事は不可能であって。。
そんななかで、吉田繁治さんという方が、面白い事を書いてますね。
特に面白いのが、STAP細胞は「無かった」という立場を取られている吉田繁治さんが
小保方さんが、
ES細胞混入の犯人である可能性は限りなく低い
と論理的に言われているところでしょうか。
よく纏まっている記事ですので、詳しい事は、以下を読んで頂ければと思うのですが、
記事の要である、小保方さんが、「ES細胞混入の犯人である可能性は限りなく低い」という根拠を、以下抜粋。
世の火病の批判派もこのぐらい、論理的だと話しが通じるのですけどね〜〜。
「STAP現象の検証実験」は、STAP細胞の存在を否定するものではなかった
理研(理化学研究所)が、小保方晴子氏を参加させて行った「STAP現象の検証実験」は、STAP細胞が本当あるのかどうかを、検証したものではありません(2014年の12月に終了)。
Nature誌に発表されたプロトコル(作成の手順)で細胞を作ってみて、同論文にある、キメラマウス(2つの異なる遺伝子をもつマウス)を作るSTAP細胞になるかどうかを実験したものです。
われわれの関心は、「STAP細胞があるのかどうか」でした。これは、未だに不明です。
数年後に、あるいは近々、小保方さんがNature誌の論文で示していたプロトコル(手順)とは違う方法で作られるかもしれません。それは、まだ分からない。STAP細胞様のものがないことを証明することはできないからです。
若山教授によって作られたキメラマウスは何だったのか
小保方さんは、「STAP細胞様のもの」を、当時は理研にいた若山教授に渡し、若山教授がキメラマスウ作成の実験を分業していました。
多能性のある幹細胞を移植し、2つの遺伝子(つまり4人の親)をもつキメラマウスを作る技術において、世界で卓越しているのは若山教授でした。
若山教授は、「小保方さんから渡されたSTAP細胞を、ES細胞のようにバラバラにして移植したときは、キメラマウスはできなかった。あるときSTAP細胞塊を顕微鏡で見ながら、メスで切り刻んで移植したらと思いつき、その通りにやったらキメラマウスができたんです。」と記者会見でも言っています。
小保方さんが、ES細胞を混入させた犯人とほのめかす説を論理的に検討する
調査委員会は、誰がES細胞を混入させたか分からないとしています。ほのめかしの対象は、もちろん小保方さんです。
小保方さんが、自分が作ったものがSTAP細胞と思っているなら、ES細胞とすり替えることはしません。
ただし何回若山教授に渡しても、キメラマウスができず、ある日、論文の締切や別の何か(周囲の期待など)に追われて、ES細胞を混入させた可能性も考えられます。次は、この可能性を考えてみます。
【失敗続きだったキメラマウスが、初めてできたとき】
若山教授は、STAP細胞様のものでからのキメラマウス作りに、失敗を重ねていました。ある日ふと思いついて、「ES細胞のようには細胞塊をバラバラにはせず、ナイフで切り刻み、切片にして移植したとき、はじめて、キメラマウスができた。」と言っています。
小保方さんから、もともとES細胞を渡されていたのなら、ナイフで切り刻まないときに、キメラマウスができていたはずです。
ES細胞なら、ほぼ100%、世界の第1人者の腕で、キメラマウスができるからです。若山教授は、ES細胞でキメラマウスを作る方法で、STAP細胞様のものを試していたからです。
【小保方さん犯人説は無理】
「STAP細胞様のもの」を作って若山教授に渡していた小保方さんが、ある日、ES細胞を混入させて渡したとすれば、以下が成立していなければなりません。
(1)直前まで、小保方さんは若山教授にSTAP細胞様のものを渡し続けていた。このためキメラマウスができなかった。
(2)小保方さんは、若山教授が「切り刻むことを、ふと思いつく日」を予想した上で、保管していたES細胞を混入させた。
(3)そして若山教授は、このときはじめて、本当は必要がなかった切り刻みを行って、マウス細胞に移植した。
この(1)(2)(3)が同時に成り立つでしょうか。確率的にあり得ないことでしょう。
小保方さんが、若山教授の頭の中を常時把握していないと、「ふと、思いつく日や時間」を予想することはできません。
ES細胞を混入させた細胞を小保方さんから受け取った、まさに最初のとき、若山教授は「切り刻むことを思いついて実行せねばならない」からです。これは、偶然の一致としても、その確率がとても低いでしょう。
ES細胞を混入した犯人は、若山教授の実験を常に監視でき、「次回は、若山教授は方法を変えて細胞塊を切り刻む」ことをあらかじめ知っていた人物でしかありえない。
結論:混入犯は小保方さんではない可能性が高い
ES細胞を混入させたのは、小保方さんだという見方が多い中、小保方さんが犯人である可能性は、とても低いことになるのです。
同時に、ES細胞を、小保方さん以外の誰かが意図的に混入させたという説も成り立ちにくい。その誰かは,若山教授が実験に向かうときの頭の中を常時知っていなければならないからです。若山教授自体が、行うはずはないでしょう。
とすれば、何かが分からない偶然で、しかもどこからから、ES細胞が混入したと見る他はない。ES細胞の混入は事実だろうからです。
本を読みつつ、改めて全体を考え、小保方さん犯人説は、若山教授の言葉(切り刻むという思いつき)を信用する限り、ありえないと思えます。
ところで、この事実を突き詰めると
(1)小保方さんは若山教授にSTAP細胞様のものを渡し続けていた。このためキメラマウスができなかった。
(2)若山教授が「切り刻むことを、ふと思いついた日」にどこからとも無く、偶然にES細胞が混入した。
(3)そして若山教授は、このときはじめて、小保方さんから渡されたSTAP細胞様のものを、本当は必要がなかった切り刻みを行って、マウス細胞に移植した。
となりまして、
この偶然が起こる確率は如何に!
また、この偶然が起きた場所はど〜〜こだ!
となりまして
少なくとも、上の事実に鑑みれば
論文の間違いはあったにせよ、
ES細胞混入説を前提にすると、
STAP細胞が存在しないなら、小保方さんが無実である可能性は極めて高いという、皮肉な結果に!